広島　ドラ２佐藤柳之介が１軍合流　先輩・床田からは「やっと来たか」２９日・中日戦デビューへ調整

6/25(水) 18:27配信

デイリースポーツ

　練習で、笑顔を見せる佐藤柳（撮影・市尻達拡）

　広島の投手指名練習が２５日、マツダスタジアムで行われ、ドラフト２位・佐藤柳之介投手（富士大）が１軍に合流した。

　２９日・中日戦（バンテ）でプロ初登板初先発する見込みの左腕。グラウンドに姿を見せ、先輩たちにあいさつすると、先輩左腕の床田からは「やっと来たか」と声をかけられ、笑顔で会話する場面もあった。キャッチボールやダッシュなどで汗を流し、順調な調整具合を際立たせた。

　先発ローテ内にはすでに床田、森、玉村という３人の左腕がおり、そこに加わる形となった。「６枚中４枚が左なので、ダメだったらすぐに２軍と言われてもおかしくない」と佐藤柳。「そういう意味で１試合１試合が勝負」と表情を引き締めた。

　ここまではキャンプ、オープン戦を１軍で過ごすも、開幕前に２軍落ち。ウエスタンでは１０試合に登板して、２勝１敗、防御率２・９５の成績を収めている。１８日の同・阪神戦（ＳＯＬ）では９回２安打無失点の快投を見せて、アピールに成功していた。

ついに佐藤投手が１軍デビューする事になりました。昨日は常廣投手の話をしましたが、どうもこの勢いでは、佐藤投手が常廣投手を抜いて行きそうな気がします。

佐藤投手は、リーグ戦再開となる２７日からの中日３連戦（バンテリンドーム）で、プロ初登板初先発に臨みます。新井監督が２４日までに「ドラゴンズ（戦）は佐藤がいく」と明言しました。前回１８日のウエスタン・リーグ阪神戦で９回１アウトまでノーヒットの快投を演じました。２９日のデビュー戦に向け「１年目らしく、自分らしく投げたい」と意気込みました。　

満を持してのプロ初登板初先発です。２９日に敵地で中日相手にデビューする佐藤投手。２４日は大野練習場で２軍投手陣と体を動かした後、今日からの１軍合流に備えてマツダスタジアムに荷物を持参しました。待望の舞台は４日後です。佐藤投手は静かに闘志を燃やしています。

「課題を持って取り組み、ここ何試合かは良かったと思うので上でも継続しながら。持ち味を出しながらやりたい。やってきたことは出せると思います」

今春は１軍キャンプを完走し、１年目から開幕ローテーション争いに参戦しました。３月中旬まで実績組に交じって１軍で“奮投”しましたが、３月１５日ロッテ戦で５回４失点の乱調でした。立ち上がりの課題が明白だったことから、先発枠争いを外れ、３月１８日から２軍で調整していました。

「初回の入り、先頭打者、球の高さ、変化球の精度とか。（課題は）挙げるときりがないけど、それら一つ一つ練習から意識し、試合で取り組んできたつもりです。前回はそれができたのかな…と」

前回１８日のウエスタン・リーグ阪神戦（SGL）が圧巻でした。「できすぎです」と振り返る９回１アウトまでノーヒットノーランの快投でした。阪神井坪選手に快挙こそ阻止されたものの、プロで最長最多となる９回124球を投げ抜いて零封しました。

「前回はボール球を振ってもらったり、甘い球を打ち損じてくれたり。９回を投げるのはプロで初めてだったので、そこはいい経験になりました」

ボール球を振らせたり、打ち損じを誘発させられたのは、切れがあるからこそです。ウエスタン・リーグでは１０試合２勝１敗、防御率2・95です。新井監督は、リーグ戦再開後の先発候補への問いに「佐藤がいく。ドラゴンズでね。いい投球しているから」と明言しました。

「（中日は）左打者が多く、中軸が右のイメージ。細川さんには（２軍で安打を）２本打たれていますし、そういう人の前に走者を出さないように。いけるならゼロで抑えたいけど、先輩に支えてもらいながら１年目らしく、自分らしく投げたいと思います」

当日は、故郷の宮城県七ケ浜町から家族が応援に訪れる予定です。２２歳左腕の初舞台に注目ですね。

２９日の試合で結果を残す事が出来れば、シーズン後半に向けてまた１人頼れる左腕が増えて、上位進出に弾みがつきそうです。

　◇佐藤　柳之介（さとう・りゅうのすけ）2002年（平14）11月1日生まれ、宮城県出身の22歳。東陵では2年秋からエースで、3年夏の宮城県独自大会は4強。富士大では1年春からリーグ戦に登板し通算11勝。4年秋にベストナインとMVPを獲得。24年ドラフト2位で広島入団。1メートル79、87キロ。左投げ左打ち。 

なお、カープのローテーションが再編され、２７日からの中日戦は森下投手、玉村投手、佐藤投手、７月１日からのヤクルト戦は床田投手、大瀬良投手、森投手となる見込みです。