9回戦@甲子園 広島1−3阪神 末包選手の犠飛で先制も6回に失策も絡んで逆転を許す。中村奨成選手の本盗失敗が響く。2カードぶりの負け越しで阪神と1.5差に。
広島が逆転負け 首位阪神と1・5差に拡大 先発左腕・玉村が六回に捕まる
5/18(日) 16:48配信
デイリースポーツ
6回、本盗に失敗した中村奨(手前)=撮影・西田忠信
「阪神3-1広島」(18日、甲子園球場)
広島が逆転負け。首位・阪神とのゲーム差を1・5に広げられた。
五回まで無失点だった先発・玉村が1点リードの六回に捕まった。1死二塁で中野に左前打。これを左翼・ファビアンが後逸して同点とされた(記録はファビアンの失策)。なおも1死二塁で森下に勝ち越しの左前適時打。ファビアンのバックホームが高く浮き、打者走者・森下も送球間に二塁へ進塁した。
続く佐藤輝の右前打で一、三塁となり、新井監督が交代を告げた。左腕は5回1/3を6安打2失点(自責点1)。4日・中日戦以来の2勝目には届かなかった。
打線は、前回4月20日にプロ初白星を献上した伊原へのリベンジを狙った。四回1死から菊池がチーム初安打を放ち、ファビアンが16戦連続安打となる中前打を放った。打球を見て一走・菊池は三進し、中堅・近本の三塁送球がそれる間にファビアンも二塁へ。ここで末包が右犠飛を放ち、先制点をもぎ取った。
ただ、その後は本塁が遠かった。六回は2死三塁で末包への2球目に三走・中村奨が本盗を敢行するも、間一髪でタッチアウト。追加点を奪えず、七、八回も相手リリーフ陣の前に無失点に封じられた。
やはり1点を争う接戦では、ミスをした方が負けるのはセオリーですね。攻めでは中村奨成選手が本盗に失敗しましたし、守備ではファビアン選手がファンブルして失点するという、2つのミスを犯してしまいました。カープに来そうな流れを自ら手離した格好になりました。
スタメンは中村奨成選手が1番センター、クリーンアップは不動のファビアン選手、末包選手、坂倉選手、モンテロ選手が7番から6番に上がり小園選手が7番に入りました。
阪神の先発・伊原投手に1回表、中村奨成選手はレフトフライ、菊池選手は見逃し三振、ファビアン選手は空振り三振に終わりました。
先発・玉村投手は今季6度目の登板で、1勝3敗、防御率4.33です。前回の11日・DeNA戦(横浜)は3回7安打4失点で負け投手でした。阪神戦は今季初登板、昨季は8月23日(マツダ)の1試合登板し6回7安打3失点で負け投手でした。
玉村投手は1回裏、阪神近本選手をファーストゴロ、中野選手を空振り三振、森下選手をサードゴロに抑える立ち上がりでした。
玉村投手は2回裏、阪神先頭・佐藤選手に左中間に2ベースも大山選手をセンターフライ、高寺選手を空振り三振、坂本選手をショートフライに打ち取りました。
打線は2回、3回も阪神伊原投手の前にランナーを出すことができません。
玉村投手は3回裏、阪神先頭・木浪選手に3ベースも伊原投手を浅いセンターフライ、近本選手のファーストゴロをモンテロ選手が好捕、中野選手をセカンドゴロに打ち取りました。
すると4回表の攻撃で1アウトから菊池選手がセンター前ヒット、ファビアン選手もセンター前ヒット、阪神近本選手の3塁への悪送球で1アウト2、3塁とすると末包選手がライトへ犠牲フライを打ち上げ1−0と先制しました。
玉村投手は4回裏、阪神森下選手、佐藤選手、大山選手のクリーンアップを3者凡退に抑えました。
玉村投手は5回裏、阪神高寺選手をファーストゴロ、坂本選手をサードゴロ、木浪選手をショートゴロに打ち取りました。
6回表の攻撃で中村奨成選手がレフト前ヒット、菊池選手の送りバント、ファビアン選手のファーストゴロで2アウト3塁から末包選手の打席で中村奨成選手が本盗を試みるも本塁で憤死しました。
玉村投手は6回裏、阪神先頭の代打・前川選手にライト前ヒット、近本選手のセカンドゴロで1アウト2塁とされると中野選手のレフト前ヒットをファビアン選手がファンブルし阪神代走・熊谷選手の帰還を許し1−1の同点に追いつかれました。
さらに阪神中野選手を2塁に置き、森下選手にレフトへタイムリーを運ばれ、1−2と逆転されました。玉村投手は佐藤選手にライト前ヒットで1アウト1、3塁とされて降板しました。代わった森浦投手が大山選手をショートゴロ、高寺選手をサードフライに打ち取りました。
7回表の攻撃は阪神2番手・湯浅投手に末包選手はショートゴロ、坂倉選手はレフトフライ、モンテロ選手は空振り三振に終わりました。
7回裏、3番手・島内投手が阪神坂本選手にセンター前ヒット、木浪選手の送りバント、熊谷選手をショートゴロ、近本選手にライト前ヒットで2アウト1、3塁から中野選手にセカンドにタイムリー内野安打を許し、1−3となりました。
8回表の攻撃は阪神3番手・桐敷投手に1アウト1塁から代打・堂林選手は空振り三振、中村奨成選手はライトフライに倒れました。
9回表は阪神4番手・石井投手から得点を奪えず試合が終わりました。
カープは阪神に逆転負け、2連敗で21勝18敗1分けの貯金3となり首位・阪神と1.5ゲーム差に広がりました。
今日の試合、一番解せなかったのは中村奨成選手の本盗です。1−0で迎えた6回表2アウト3塁、末包選手の打席で本盗を仕掛けました。新井監督はその機会をうかがっていた事を明かしました。3塁には脚力ある中村奨成選手。阪神伊原投手は3塁ランナーが見えない左腕で、足をゆっくり二段モーションで上げていました。打席にはキャッチャーから3塁への視野を遮る大きな右打者で、成功の条件はそろっていましたが、ホーム手前で憤死しました。ドリヨシ的には、何故末包選手の打席でやったのかが疑問です。末包選手は今季しっかり打点を挙げている4番打者です。末包選手のバットに信頼を託すのが筋ではないかと思います。打者が下位の打順で、カウントが追い込まれているという状況ならば話は分かりますが、あんな場面で本盗とは情けないですね。末包選手のプライドも傷つきかねません。結局このプレーで試合の流れが阪神に傾いてしまいました。
先発の玉村投手は5回1/3、2失点で降板しましたが、内容は悪くはなかったと思います。やはり、繰り返しになりますが、6回表の中村奨成選手の本盗失敗が流れを変えてしまったと言うのが妥当でしょうね。
この甲子園の3連戦は1勝2敗と負け越しになりました。昨日の床田投手の不調が痛かったですね。そして、末包選手のメンタルが気になります。首脳陣は末包選手のメンタルケアをしっかりしなくてはなりません。
さて、次のカードからマツダスタジアムで6連戦です。まず20日からヤクルトとの3連戦です。首位阪神を追うためにも、下位チームからはしっかり勝たなくてはなりません。カープとしては3連勝を狙ってくると思います。是非頑張って欲しいですね。
